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「プランを変えていないのに、スマホ代が上がっている」——気のせいではありません。大手キャリアは、既存の契約者を含めた料金改定に踏み切っています。
auは2025年8月に、ソフトバンクは2026年7月に実施済み。ドコモはまだですが、社長が検討を明言しています。しかも両社とも「新しいサービスを付ける代わりに値上げする」という同じ形をとっています。この記事では、3社の現在地と、使わないサービスにお金を払い続けないための確認手順を整理します。
大手3社の現在地
まず事実を並べます。ポイントは「新プランに変えた人だけ」ではなく、既存契約者も対象という点です。
| キャリア | 実施 | 値上げ幅 | 既存契約者 |
|---|---|---|---|
| au(KDDI) | 2025年8月1日 | +110〜330円 | 対象 |
| ソフトバンク | 2026年7月1日 | +110〜550円 | 対象 |
| ドコモ | 未実施 | — | 検討中 |
各社公表資料およびNTTドコモ2025年度決算会見での発言に基づく。ソフトバンクは請求締め日が毎月20日の一部の契約者について2026年7月21日から適用
auで330円上がる場合、年間では3,960円。ソフトバンクで550円なら年間6,600円です。1回の請求書では気づきにくい金額ですが、手続きを何もしていないのに毎年その額が増えるという性質のものです。
報道の「+550円」は定価の話。実際に払う額は違う
ここから先は、報道であまり触れられない部分です。編集部でソフトバンクの公式プランページを1つずつ確認したところ、「値上げ額」と「実際に請求される額」はかなり違うことが分かりました。
例として、値上げ対象の「メリハリ無制限+」を見てみます。
| 条件 | 月額(税込) |
|---|---|
| 定価(割引なし) | 7,975円 |
| 家族3人+光・Air+PayPayカード払い | 5,478円 |
| さらに月間データ2GB以下 | 3,828円 |
ソフトバンク公式サイトの「メリハリ無制限+」プランページに掲載されている料金(2026年7月時点・新規受付は終了)を編集部が確認
ここで気づいてほしいのは、割引を全部盛りにして、さらにデータを2GB以下に抑えた状態でも月3,828円という点です。一方、格安SIMは30GB使って月2,068円。使う量が15倍違うのに、格安SIMの方が1,760円安いという計算になります。
つまり「+550円の値上げ」だけを見て慌てる必要はありませんが、割引を積み重ねて安く見せている構造そのものを一度点検する価値はあります。家族割や光回線とのセット割は、その条件を維持し続けることが前提だからです。家族の誰かが抜けたり、光回線を解約したりすれば、割引は外れて定価に近づきます。
これは「値上げ」ではなく「再価格化」
両社に共通するのは、単純な値上げではなく、新サービスの追加とセットにしている点です。
並べると構図が見えます。衛星通信・海外データ・通信の優先帯域——どれも「あると安心だが、大半の人は年に一度も使わない」種類のものです。
企業側から見れば、これは合理的な設計です。単に「値上げします」と言えば反発を招きますが、「機能が増えました」であれば説明がつきます。実際、通信インフラの維持コストは上がっており、値上げそのものに理由がないわけではありません。
ただし利用者側から見ると、判断すべきことは1つだけです。追加されたサービスを、自分が実際に使うのか。
- 衛星通信(Starlink Direct):圏外エリアでメッセージが送れる機能です。山間部や離島に行く機会がなければ、使う場面はほぼありません
- 海外データ放題:年に何度か海外へ行く人には有用ですが、渡航がなければ価値はゼロです
- 通信の優先帯域(5G Fast Lane / Fast Access):混雑時に速度が出やすくなる仕組みです。体感できるかは使い方と場所によります
3つとも「使う人には価値があるが、使わない人には値上げでしかない」という性質です。年に一度も使わないなら、その分は毎月払い続ける無駄ということになります。
ドコモはどうなるのか
ドコモは2026年8月時点で既存プランの値上げを実施していません。ただし2025年度決算会見(2026年5月8日)で、前田義晃社長は料金改定について「全体としてどのように価格改定をしていくかは考えていかなければいけない」と述べ、検討の余地があることを示しています。
同時に、「一律で値上げするというような簡単な話ではない」とも説明しています。理由は、古いものから含めて提供条件が多種多様で、運用負荷やシステム対応が伴うためです。
読み取れるのは、「やらない」ではなく「やり方を検討している」という姿勢です。時期は読めませんが、他社2社が既に動いている以上、方向としては同じ流れにあると見ておくのが自然でしょう。
何もしないと、差はどこまで開くか
大手キャリアが値上げする一方、格安SIM側の料金は据え置きか低下傾向です。結果として両者の差は開き続けています。
差は月2,352円、年間では28,224円。ここに今回の値上げ分(年3,960〜6,600円)が上乗せされます。使い方を何も変えないまま、差だけが広がっていく構図です。
いま確認すべき3つ
すぐ乗り換える必要はありません。まず現状を把握するところからです。
- ①自分のプランが改定対象か:My SoftBank/My auなどの契約者向けページで、契約中のプラン名と現在の月額を確認します。割引の適用期間中は据え置きになっているケースもあるため、「いつから」「いくら」変わるのかを具体的に押さえます
- ②追加されたサービスを実際に使ったか:直近1年で、海外データ通信を使ったか。圏外で衛星通信を使ったか。使っていなければ、そのぶんは払い損です
- ③データ使用量とプランが合っているか:これが最も効きます。無制限プランを契約しているのに実際は月数GBしか使っていない、というのはよくある話です。直近3か月の使用量を確認してください。金額ではなく使用量が判断の基準になります
この3つを確認したうえで、「使っていないサービスに毎月数百円を払い続けるか」を判断すれば十分です。乗り換えは手段であって目的ではありません。
よくある質問
まとめ:何もしなければ、自動的に上がる
- auは2025年8月1日に+110〜330円、ソフトバンクは2026年7月1日に+110〜550円を実施済み。いずれも既存契約者も対象
- ドコモは未実施だが、社長が「価格改定は考えていかなければいけない」と検討を明言している
- 両社とも衛星通信・海外データ・優先帯域を追加して値上げするという同じ形。使わない人にとっては値上げでしかない
- 大手平均月4,420円に対し格安SIM(30GB)は月2,068円。差は年間28,224円で、そこに今回の値上げ分が上乗せされる
- やるべきは①改定対象か確認 ②追加サービスを使ったか ③使用量とプランが合っているかの3点。乗り換えの判断はその後でいい
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※出典:ソフトバンク「料金プランのサービス内容と月額料金の改定について」、KDDIの料金改定に関する公表資料および報道、NTTドコモ2025年度決算会見(2026年5月8日)での前田義晃社長の発言。料金・適用条件はプランや割引の適用状況により異なります。ご自身の契約内容は必ず各社の公式サイト・契約者向けページで最新情報をご確認ください。



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