✍️ トレンドインサイト編集部|カテゴリ:生活・節約|2026年8月15日公開
出典:経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」(2026年6月12日公表)
今月届いた電気の請求書に、補助はいくら乗っているだろうか。
2026年7月から9月まで、国の電気・ガス料金支援が実施されている。ただしこの支援には、あまり知られていない特徴がある。値引き単価が月によって違う。しかも、上がるのは1か月だけだ。
経済産業省が2026年6月12日に公表した資料の表を見ると、低圧の電気は7月使用分と9月使用分が1kWhあたり3.5円なのに対し、8月使用分だけ4.5円になっている。都市ガスも14.0円/㎥に対して8月使用分は18.0円/㎥だ。
つまり、今年いちばん安い請求書は9月に届くということになる。この記事では、月ごとの単価と検針のズレを整理し、自分の請求書のどこを見ればいいかまで落とす。
📋 この記事でわかること
- 月別の値引き単価(8月使用分だけ厚い理由と金額)
- 「使用分」と「検針分」のズレ。今月の請求に乗っているのはどの月分か
- 標準的な世帯で3か月合計いくら戻るかの試算
- 支援は3か月限定。10月使用分以降がどうなるか
- 編集部の見解:この3か月をどう使うか
結論:8月使用分だけ単価が高い。効くのは9月の請求
経済産業省の公表資料に載っている表がこれだ。カッコ内の検針分は、原典にそのまま書かれている。
| 適用期間 | 電気(低圧) | 電気(高圧) | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 2026年7月使用分 (8月検針分) |
3.5円 | 1.8円 | 14.0円 |
| 2026年8月使用分 (9月検針分) |
4.5円 | 2.3円 | 18.0円 |
| 2026年9月使用分 (10月検針分) |
3.5円 | 1.8円 | 14.0円 |
単位は電気が1kWhあたり、都市ガスが1㎥あたり。ここでいう値引きは、料金の算定に使う燃料費調整単価・基準単位料金・調整単位料金から差し引く形で行われる。値引き単価は全国一律で、電力会社やガス会社によって差はない。
8月使用分だけ厚いのは、冷房で使用量が最も増える月だからだ。単価が高い月と、使う量が多い月が重なっている。だから金額としての効き方は、単価の差以上に大きくなる。
「使用分」と「検針分」を取り違えない
ここが最も間違えやすい。
今(8月)手元に届いている請求書は、多くの場合7月使用分である。表のとおり、そこに乗っている値引きは3.5円/kWhだ。4.5円ではない。
請求書のどこを見るか
① 明細の「使用期間」を確認する(検針日ではない)
② 「再生可能エネルギー発電促進賦課金」などと並んで、電気・ガス料金支援による値引きの行があるか見る
③ 使用量(kWh)× 該当月の単価 と合っているか照らす
※ 名称は事業者によって異なる。「政府支援」「負担軽減策」などと書かれることもある
申請は要らない。契約している電力会社・ガス会社が支援事業に参加していれば、請求額から自動的に差し引かれる。手続きをしていないから対象外、ということはない。
標準的な世帯で3か月いくら戻るか
電気を月260kWh、都市ガスを月30㎥使う世帯を想定して試算すると、こうなる。
| 使用月 | 電気(260kWh) | 都市ガス(30㎥) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 7月使用分 | 910円 | 420円 | 1,330円 |
| 8月使用分 | 1,170円 | 540円 | 1,710円 |
| 9月使用分 | 910円 | 420円 | 1,330円 |
| 3か月合計 | 2,990円 | 1,380円 | 4,370円 |
月別の効き方をならべると、差がわかりやすい。
使用量は世帯ごとに違うので、上の金額はあくまで想定値だ。実際の額は自分の使用量に単価を掛ければ出る。
支援は3か月で終わる。10月使用分以降は未定
経済産業省の資料には、はっきり「2026年7月から9月までの3か月について」と書かれている。10月使用分以降について、現時点で公表されているものはない。
延長されるのか、されないのか。ここは未確定としか言えない。ただ、支援が切れれば11月に届く請求(10月使用分)から、値引きの行がまるごと消えることになる。260kWhの世帯なら電気だけで910円、ガスと合わせて1,330円ぶんだ。
暖房を使い始める時期と重なるため、使用量の増加と支援の終了が同じタイミングで来る可能性がある。この点は【2026年秋】電気・ガス補助は10月で終了|11月から電気代はいくら上がるかで詳しく扱っている。
✍️ 編集部の見解:この3か月は「猶予」として使う
金額として見ると、3か月合計で4,370円ほど。大きな額ではない。ただ、この支援の意味は金額そのものよりタイミングにあると編集部は考えている。
いま起きているのは、いちばん電気を使う時期に、いちばん厚い補助が当たっているという状態だ。裏を返せば、夏を越えて補助が切れたあとは、緩衝材のない請求書が届く。
だからこの3か月は、家計の余裕が生まれた期間ではなく、次に備えるための猶予と捉えたほうがいい。具体的には次の2つが現実的だ。
1つめは、今の使用量を記録しておくこと。10月・11月の請求と比べる基準がないと、上がったのが単価のせいなのか使用量のせいなのか判断できない。7月・8月の請求書に書かれたkWhと㎥をメモしておくだけでいい。
2つめは、支援に頼らない部分を先に下げておくことだ。電気・ガスの単価は自分では動かせないが、契約プランや他の固定費は動かせる。とくに通信費は手続きした翌月から効くので、猶予期間中に手を付けるものとして向いている。
ひとつ補足しておくと、「補助が出ているうちにエアコンを我慢しない」のも大事な判断だ。8月使用分は単価が最も厚い。熱中症のリスクを負ってまで削る局面ではない。削るなら固定費のほうから削るべきで、この記事の結論もそこに置いている。
よくある質問
まとめ
- 電気・ガス料金支援は2026年7月〜9月使用分の3か月限定。値引き単価は全国一律で、申請は不要
- 8月使用分だけ単価が高い。電気(低圧)は3.5円→4.5円/kWh、都市ガスは14.0円→18.0円/㎥
- 今年いちばん安い請求書は9月に届く(8月使用分=9月検針分)
- 8月に届いている請求は7月使用分。乗っている値引きは3.5円/kWhで、4.5円ではない
- 月260kWh・30㎥の世帯なら3か月合計およそ4,370円の値引き
- 10月使用分以降は未定。切れれば11月の請求から緩衝材がなくなる
あわせて読む
- 【2026年秋】電気・ガス補助は10月で終了|11月から電気代はいくら上がるか|支援が切れたあとの負担増を試算
- 【2026年夏】エアコン24時間つけっぱなし、電気代は本当にいくら?|使用量そのものを見直す
- 【2026年版】固定費見直しの完全マップ|単価が動かせないぶん、固定費で調整する
- 光熱費値上げ計算機|自分の使用量で負担増と取り返せる額を試算できる
📱 補助が切れる前に、動かせる固定費を下げておく
電気・ガスの単価は国と事業者が決めるもので、こちらから動かせない。支援が3か月で切れる前提に立つなら、自分で下げられるところを先に下げておくのが現実的だ。通信費は手続きの翌月から効くので、この猶予期間に手を付ける対象として向いている。
→ 【2026年】スマホ代、平均より払いすぎ?タイプ別に選ぶ格安SIMの見直し方でタイプ別に確認できる。
※【出典】
・経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」2026年6月12日公表(値引き単価:2026年7月使用分〈8月検針分〉電気低圧3.5円・電気高圧1.8円・都市ガス14.0円、2026年8月使用分〈9月検針分〉電気低圧4.5円・電気高圧2.3円・都市ガス18.0円、2026年9月使用分〈10月検針分〉電気低圧3.5円・電気高圧1.8円・都市ガス14.0円。燃料費調整単価、基準単位料金または調整単位料金から差し引く形で実施。2026年7月から9月までの3か月について実施)
・本文中の金額は、電気260kWh/都市ガス30㎥を想定して編集部が単価から算出したもの
※【免責】本記事は公表されている情報をもとに編集部が整理したものです。値引きの実施には契約先の事業者が支援事業に参加している必要があります。請求書上の表記や検針日は事業者・地域によって異なります。10月使用分以降の支援については本記事の執筆時点で公表されていません。個別の料金については契約先の電力会社・ガス会社にご確認ください。



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