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「今年のお盆、実家に帰らない」——そう決めた人は、いま半数近くにのぼります。WILLER MARKETINGが2026年6月に実施した調査では、お盆の帰省を「予定していない」と答えた人が47.1%で最多でした。
そして同じ調査からは、もうひとつ切実な数字が出ています。「往復1万円以内なら帰省したい」と考える人が約8割いる一方で、実際には約半数が希望額を超える交通費を負担しているというギャップです。この記事では、その「1万円の壁」の正体を、調査データと実際の運賃から分解します。
データで見る「帰省しない」の広がり
調査はWILLER会員1,829名を対象に、2026年6月8日〜14日に行われたものです。お盆の帰省予定を聞いた結果は次のとおりでした。
「予定していない」と「未定」を合わせると約7割。帰省を見送るか、直前まで判断を迷っている層が多数派になっています。さらに、帰省を予定している人のうち50.0%が「昨年より帰省費用が上がった」と回答しました。
注目したいのは、これが「実家との関係が薄れた」という話ではないことです。約8割の人は「往復1万円以内なら帰省したい」と答えています。帰りたくないのではなく、費用が判断を左右しているという構図です。
「往復1万円以内」という希望と、現実の落差
では、実際の帰省費用はいくらなのでしょうか。東京〜新大阪を例に、2026年のお盆期間の新幹線運賃を積み上げてみます。
東海道新幹線「のぞみ」指定席の東京〜新大阪は通常期で14,720円。さらに2026年は8月10日〜19日が最繁忙期で特急料金が400円増し、8月1日〜9日は繁忙期で200円増しとなります。ピーク日に移動すると片道15,120円です。
大人2人+小学生2人(子どもは半額)の想定。希望の1万円に対して、現実は9倍近い——これが「1万円の壁」の正体です。ここに現地での食事代や手土産が加わります。
飛行機も高速道路も繁忙期料金が設定されるため、移動手段を変えても構造は大きく変わりません。「帰らない」は消極的な諦めではなく、家計の判断として説明がつく選択だと言えます。
帰省しない理由は、お金だけではない
同じ調査で「帰省を予定していない理由」を見ると、上位は仕事や学業、次いで混雑・渋滞の回避で、「費用(交通費など)がかかるため」は12.7%でした。
つまり、費用は決定打というより「他の理由と重なったときに背中を押す要素」という位置づけです。仕事の都合で迷っている、渋滞に巻き込まれるのが嫌だ——そこに数万円という金額が乗ることで、「今年はやめておこう」に傾く。この順番を理解しておくと、対策も変わってきます。
帰省費用を抑える5つの現実的な工夫
- ①ピーク日を外す:2026年は8月10日〜19日が最繁忙期、8月1日〜9日が繁忙期です。この期間の外に1日ずらすだけで特急料金が下がり、混雑も避けられます
- ②早期予約割引を使う:EX早特などの割引商品は最繁忙期に設定除外となる場合がありますが、出発を数日前倒しするだけで対象になるケースがあります。「割引が使えない」と諦める前に、日程をずらした場合の価格を確認する価値があります
- ③高速バスを検討する:同じWILLER調査では高速バスの利用意向が58.7%にのぼりました。所要時間は延びますが、家族人数分で効く差になります
- ④帰省時期そのものを分散する:お盆にこだわらず、9月や年末年始、あるいは閑散期の平日に帰るという選択肢があります。運賃も宿も安く、実家側もゆっくり過ごせます
- ⑤オンラインで頻度を上げ、帰省は年1回に絞る:ビデオ通話でこまめに顔を見せ、実際の帰省は回数を絞って質を上げる。実際にこの形に切り替える家庭が増えています
「帰省費用を削る」と考えると窮屈ですが、「いつ・どう帰るかを設計し直す」と捉えると選択肢は思ったより多く残っています。
帰省費は「季節出費」として先に枠を取る
帰省費用が家計を圧迫しやすいのは、金額そのものより「毎月の予算に入っていない」ことが原因です。お盆、年末年始、GWといった季節出費は、発生した月だけ突然数万円が飛び出す構造になっています。
対策はシンプルで、年間の季節出費をあらかじめ見積もり、月割りで積み立てておくことです。帰省9万円なら月7,500円。この枠を先に確保できるかどうかは、結局のところ毎月の固定費にどれだけ余裕があるかで決まります。
よくある質問
まとめ:帰らない選択も、立派な家計防衛
- お盆の帰省「予定なし」は47.1%。「未定」21.9%を含めると約7割が見送りか判断保留
- 帰省予定者の50.0%が「昨年より費用が上がった」と実感している
- 希望は「往復1万円以内」が約8割だが、東京〜新大阪を家族4人で往復すると約9万円。ここに壁がある
- 費用は決定打ではなく他の理由と重なったときに背中を押す要素(費用理由は12.7%)
- 抑えるならピーク日を外す・早期割引・高速バス・時期の分散。帰省費は季節出費として月割りで枠を取っておく
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※出典:WILLER MARKETING「2026年夏(お盆)の帰省コストに関する最新アンケート調査」(2026年6月8日〜14日、WILLER会員1,829名)、JR各社公表の運賃・料金。運賃は2026年7月時点の東京〜新大阪「のぞみ」指定席をもとにした概算で、実際の金額は区間・列車・購入方法により異なります。割引商品の設定条件は必ず各社公式サイトで最新情報をご確認ください。



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