台風シーズン、買い忘れがちな停電・断水グッズ確認リスト

生活・節約
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トレンドインサイト編集部(生活・お金担当)
公開 2026.07.28
出典:内閣府・農林水産省/経済産業省・内閣府防災の災害報告

本記事はプロモーション(PR)を含みます。

8月は台風の本格シーズンです。「備蓄はしている」つもりでも、実際に停電・断水が起きると「これ、切らしてた」というものが必ず出てきます

しかも見落とされがちなのが、よく言われる「3日分」では足りなかった実例があるという点です。この記事では、公的機関が示す備蓄の目安と、過去の台風で実際に何が起きたかを踏まえて、買い忘れが多いものと必要量を整理します。

「3日分」では足りなかった実例

備蓄の目安としてよく聞くのは「3日分」です。これは大規模災害のあと、救援物資が届き始めるまでの最低限の期間として設定されたものです。ところが台風による停電では、この想定を大きく超えるケースが実際に起きています。

2019年 令和元年房総半島台風(台風15号)
関東の最大停電
約93万戸
千葉市の停電戸数
9.46万戸
全面復旧まで
21

倒木や電柱の損傷が広範囲に及び、千葉県内では2週間にわたって停電が続いた地域もありました。地震と違い、台風の停電は「復旧作業そのものが天候と倒木に阻まれて長期化する」のが特徴です。

だからこそ内閣府なども、最低3日分としつつ「可能なら7日分」を推奨しています。3日分は「最低ライン」であって「十分な量」ではない、と理解しておくのが安全です。

公的な備蓄の目安|1人1日どれくらい必要か

内閣府・農林水産省が示している水の目安は明確です。

用途 1人1日 4人家族・3日分 4人家族・7日分
飲料・調理用の水 3L 36L 84L
生活用水(トイレ・手洗い等) 10〜15L 120〜180L 280〜420L
簡易トイレ(回数) 5回 60回 140回

飲料水は内閣府・農林水産省の目安、簡易トイレは自治体が示す「1人1日5回」を用いた算出。夏場は必要量が増えるため余裕をみてください

この表で現実を突きつけられるのが生活用水です。4人家族の3日分で120〜180リットル。これを備蓄で賄うのは非現実的なので、実際には「風呂に水を張っておく」「給水車から運ぶ」「簡易トイレで水の使用そのものを減らす」という運用でしのぐことになります。ここが備えの設計を分けるポイントです。

買い忘れが多い5つ

防災グッズというと非常食や水を思い浮かべますが、実際に困るのはもっと日常的なものです。

① モバイルバッテリー(充電残量の確認まで)

停電時、スマホは情報源・連絡手段・照明・決済手段を1台で兼ねます。持っているのに充電が切れていて使えないというのが最も多い失敗です。スマホ1台をフル充電するのに必要な容量はおおむね3,000〜5,000mAh。10,000mAhクラスなら2回前後が現実的な目安です。家族分を1つで賄うつもりなら、20,000mAhクラスか複数台を検討してください。

大事なのは買うことより「月1回、残量を確認して充電し直す」運用です。リチウムイオン電池は放置すると自然放電します。

② 給水袋・ポリタンク

断水時に見落とされる盲点がこれです。給水車が来ても、水を入れる容器がなければ持ち帰れません

選ぶときの注意点は重さです。水は1リットル=1キログラム。20リットルのタンクは満水で20キロになり、大人でも運ぶのは困難です。10リットル以下を複数個用意する方が実用的で、リュック型の給水袋なら両手が空きます。

③ 簡易トイレ

断水でまず困るのがトイレです。しかも我慢ができないという点で、水や食料より切迫度が高いといえます。マンションなど、上下水道の設備が損傷している場合は「流してはいけない」状態になることもあります。

必要数は1人1日5回が目安。4人家族なら3日分で60回、7日分で140回です。「1箱買ったから安心」と思っていた量が、実は1日分だったというケースは珍しくありません。

④ カセットコンロ・カセットボンベ

オール電化住宅は、停電するとお湯を沸かす手段がゼロになります。これはIHだけでなく電気ケトル・電子レンジ・電気ポットもすべて止まるということです。

カセットボンベは1本でおおむね60〜90分の連続使用が目安とされます。1日1時間程度の調理・湯沸かしを想定するなら、3日分で3〜4本、7日分で7〜8本が現実的なラインです。なお使用期限(製造から約7年が目安)があるため、古いものが残っていないか確認してください。

⑤ 現金(できれば小銭)

停電するとキャッシュレス決済の端末も、店舗のレジも、ATMも止まります。電気が止まった瞬間、スマホ決済しか持っていない人は買い物ができなくなります

さらに現金があっても、お釣りが出せないという理由で高額紙幣を断られることがあります。千円札と小銭を意識して分けておくと、実際の場面で効きます。

備えにいくらかかるのか

この記事は家計メディアなので、費用の目安にも触れておきます。4人家族が上記5点を新たに揃える場合の概算です。

4人家族・3日分の初期費用(目安)
簡易トイレ60回分
3,000〜6,000円
モバイルバッテリー
3,000〜5,000円
カセットコンロ+ボンベ
3,000〜5,000円
給水袋・飲料水36L
3,000〜4,000円

合計しても1〜2万円程度。一度揃えれば数年もつものが大半です。停電で冷蔵庫の中身をまるごと廃棄することを考えれば、先に払っておく方が安いという見方もできます。

台風接近後では遅い理由

防災グッズの準備が進まない最大の理由は「今すぐ困っていないから」です。しかし台風接近の予報が出た時点で、モバイルバッテリー・カセットボンベ・簡易トイレ・水は店頭から真っ先に消えるカテゴリです。

しかも台風は地震と違い、数日前から接近が分かるという特性があります。裏を返せば、同じ地域の全員が同じタイミングで同じものを買いに走るということです。備えるなら、予報が出る前しかありません

完璧を目指す必要はありません。まずは「これがないと詰む」5点から揃え、足りない分は次のボーナスや給料日に回す。それで十分です。

よくある質問

▶ Q. 備蓄は結局、3日分と7日分のどちらを目指すべきですか?
内閣府などは最低3日分、可能なら7日分としています。3日分は「救援物資が届き始めるまでの最低ライン」であって十分な量ではありません。2019年の房総半島台風では千葉県内で2週間続いた停電もありました。まず3日分を確実に揃え、置き場所と予算が許す範囲で7日分に近づけるのが現実的です。
▶ Q. 水の備蓄は場所を取ります。何かいい方法はありますか?
飲料水はローリングストック(普段飲む水を多めに買い、古いものから消費して買い足す)にすると、専用の保管場所が要らず期限切れも防げます。生活用水は備蓄ではなく「台風接近が分かった時点で浴槽に水を張る」のが最も現実的です。ただし小さなお子さんがいる家庭では、転落事故を防ぐため蓋やドアの管理に注意してください。
▶ Q. ポータブル電源は買うべきですか?
数万円〜と高額なので、優先順位は最後です。まず数千円で揃うモバイルバッテリー・簡易トイレ・カセットコンロを確実に押さえてください。そのうえで、在宅医療機器を使っている、乳児がいる、オール電化で長期停電のリスクが高いといった事情があれば検討する価値があります。
▶ Q. 停電中、冷蔵庫の食品はどれくらいもちますか?
扉を開けなければ、冷蔵室でおおむね2〜3時間、冷凍室はより長くもちます。最大のコツは「開けないこと」です。停電したらまず中身を確認したくなりますが、開けるたびに冷気が逃げます。冷凍庫に保冷剤や凍らせたペットボトルを常に入れておくと、停電時に冷蔵室へ移して延命でき、溶ければ飲料水にもなります。
▶ Q. マンションの場合、戸建てと備えは変わりますか?
変わります。マンションは停電するとポンプが止まり、断水しなくても上階に水が上がらなくなることがあります。またエレベーターが停止するため、給水車から水を運ぶ場合は階段での運搬になります。この2点から、マンションでは給水容器は小さめを複数、簡易トイレは多めにという設計が現実的です。排水管が損傷している可能性がある場合、自己判断で流さないでください。

まとめ:備えるのは「非常食」より「日常の困りごと」

  • 「3日分」は最低ライン。2019年の房総半島台風では関東で最大約93万戸が停電し、千葉市の全面復旧まで21日かかった
  • 公的な目安は飲料・調理用の水が1人1日3L、生活用水は1人1日10〜15L、簡易トイレは1人1日5回
  • 買い忘れが多いのはモバイルバッテリー・給水容器・簡易トイレ・カセットコンロ・現金の5点
  • 給水容器は20Lより10L以下を複数。水1L=1kgで、20Lは大人でも運べない
  • 4人家族3日分の初期費用はおおむね1〜2万円。一度揃えれば数年もつ
  • 台風は予報が出た瞬間に品薄になる。備えるなら予報が出る前しかない
先回りできるのは、備蓄だけではない

停電は防げませんが、毎月の電気・ガス代は下げられます。2026年10月に政府補助が終了すると、いくら増えるか試算できます。

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※出典:内閣府・農林水産省の家庭備蓄に関する公表資料、内閣府防災・経済産業省の令和元年台風第15号に関する災害報告、各自治体の携帯トイレ備蓄に関する案内。停電の復旧状況・被害規模は災害ごとに大きく異なります。費用は2026年7月時点の一般的な小売価格をもとにした概算です。避難の判断や災害時の対応は、必ず気象庁・お住まいの自治体の最新発表に従ってください。

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