本文へ移動

暮らしの変化を、
わかりやすく。

お金・制度

国民年金の育児免除は2026年10月開始|対象・期間・届出と年金額への反映

2026年10月から、1歳未満の子を育てる国民年金第1号被保険者を対象に、保険料の育児免除が始まります。対象期間は保険料を納付したものとして老齢基礎年金に反映されます。ただし、免除される月数と届出の要否は、親の立場や産前産後免除の状況で異なります。

トレンドインサイト編集部/お金・制度 公開:2026年8月28日 内容確認・訂正:2026年9月21日

訂正のお知らせ

旧版は通常の保険料免除と納付猶予を混同し、通常の免除も年金額に反映されないと説明していました。正しくは、全額免除は原則2分の1が反映されます。また「必ず申請が必要」「最大13か月」という一律の説明と、年度をまたぐ保険料の試算を改めました。誤った説明をお詫びします。

この記事で確認できること

  • 自分が対象になるかを確認する条件
  • 育児免除と産前産後免除の期間の違い
  • 通常の免除・納付猶予との年金額の違い
  • 届出が必要な人と不要になる人
  • 納付済み・学生納付特例の場合の確認先

対象は第1号被保険者。夫婦それぞれ確認する

対象は、2026年10月1日以降に1歳未満の子を養育する第1号被保険者の実父母・養父母などです。自営業者、農業者、学生、無職の人などが該当します。子との親子関係が続き、子と同一住所であることなどが条件で、所得の上限は設けられていません。

まず年金の加入区分を確認
加入区分 今回の育児免除
第1号(自営業・学生など) 養育などの条件を満たせば対象
第2号(厚生年金加入者) 厚生年金の産休・育休期間の免除という別制度
第3号(第2号に扶養される配偶者) 対象外。国民年金保険料の個別負担がない区分
任意加入 対象外

夫婦とも第1号で条件を満たせば、両方が対象です。ただし、母と父で対象月数が同じになるとは限りません。「夫婦だから月数も金額も単純に2倍」とせず、各人の加入区分と開始月を確認してください。特別養子縁組の監護期間や里親に関する対象範囲は、日本年金機構の対象者の案内で確認できます。

免除期間は「母は9か月」「父などは最大12か月」が基本

産前産後免除がある実母は、その期間の後に続く9か月が育児免除の対象です。実父・養父母などは、養育を始めた月から1歳の誕生日の前月まで、最大12か月が対象になります。いずれも育児免除は2026年10月分以降に限られます。

別制度の月数を混ぜないための早見表
立場 産前産後免除 育児免除
産前産後免除のある実母 4か月(多胎妊娠は6か月) その後に続く9か月のうち2026年10月以降
実父・養父母など 出産した本人の制度なので通常は該当しない 養育開始月から1歳の誕生日の前月まで、最大12か月

「13か月」は、通常の産前産後免除4か月と育児免除9か月を合わせた場合の説明です。育児免除だけで13か月ではありません。多胎妊娠の産前産後免除は6か月なので、両制度の対象期間を満たす場合の合計は15か月になります。開始時期や加入状況によって短くなるため、誰でも同じ期間とは考えないでください。出産予定日と実際の出産日が異なる場合などの期間確認は窓口に相談してください。

制度開始前に生まれた子も対象になり得ます。例えば、2026年1月1日生まれの子について、日本年金機構は10~12月の3か月を例示しています。1月から9月までを新制度でさかのぼって免除する、という意味ではありません。産前産後免除の期間と手続きは別に確認しましょう。

金額は対象月と年度をそろえて計算する

2026年度の国民年金保険料は月17,920円です。例えば、2026年10月~2027年3月の6か月すべてが対象なら、通常の月額を掛けた保険料相当額は17,920円×6か月=107,520円です。付加保険料や前納割引は含めていません。

これは現金が一律に給付されるという意味ではありません。納付を免除する制度であり、すでに納めた対象月分は充当または還付の扱いです。年度をまたぐと保険料が変わるため、月17,920円を12か月・13か月すべてに掛けた額を実際の免除総額として示すことはできません。前納している場合の精算額も単純な掛け算とは別に確認が必要です。

通常の「免除」と「猶予」は年金額への反映が違う

育児免除と産前産後免除は、対象月を納付済みとして老齢基礎年金の額に反映します。一方、通常の全額免除も年金額に反映されますが、原則として全額納付した場合の2分の1です。納付猶予・学生納付特例は、追納しなければ年金額には反映されません。

対象期間の老齢基礎年金額への反映
扱い 反映の考え方
育児免除・産前産後免除 納付済みと同じ扱い
通常の全額免除 全額納付の2分の1(2009年4月分以降)
通常の一部免除 減額後の残りの保険料を納めることが条件。免除区分に応じた割合
納付猶予・学生納付特例 追納なしでは年金額に反映しない。受給資格期間には算入

2009年3月分以前の全額免除は3分の1で、古い期間には別の割合が適用されます。また、一部免除の残りの保険料を納付しないと、その期間は未納扱いになる点にも注意が必要です。免除・納付猶予の公式比較に区分ごとの説明があります。

編集部の見解:「払わなくてよい」という共通点だけで制度をまとめると、将来の年金額の違いを見落とします。支払いの有無と、年金額への反映を別の欄で確認するのが実用的です。「年金が減らない」は育児免除の対象月についての説明であり、過去の未納まで解消する意味ではありません。

届出が必要な人と、不要になる実母の条件

育児免除は届出が基本です。ただし、産前産後免除が2026年9月以降に終了する実母で、引き続き子を養育していることを日本年金機構が確認できる人は、届出不要となる場合があります。

この確認には、基礎年金番号とマイナンバーの紐付け、情報連携による親子関係・同一世帯の確認などの条件があります。該当者には育児免除の該当通知書が送られます。実父・養父母や、産前産後免除の届出が済んでいない実母などは手続きが必要です。通知が届かない場合や「産前産後免除期間終了のお知らせ」が届いた場合は、放置せず窓口で確認してください。

届出は住民登録のある市区町村の国民年金窓口へ提出でき、郵送も可能です。電子申請は2026年10月1日以降、マイナポータルから行えると案内されています。制度開始前から養育している人の育児免除の届出は10月1日以降です。産前産後免除の届出時期とは区別してください。

  1. 本人と配偶者の加入区分、子の生年月日、同居状況を確認する。
  2. 産前産後免除の開始・終了月と、届いている通知を確認する。
  3. 届出が必要か、必要なら対象月と添付書類を窓口または公式ページで確認する。
  4. 前納・通常免除・学生納付特例がある場合は、その記録も伝える。

親子関係や住所に関する書類は原則添付不要とされる一方、外国籍や特別養子縁組などでは必要書類が異なります。すべての人に同じ書類を勧めるのではなく、公式ページの届出・添付書類欄で自分の条件を確認してください。

納付済み・通常免除・学生納付特例でも確認する意味がある

すでに保険料を納めていたり、通常免除・納付猶予・学生納付特例の承認を受けていたりしても、対象期間を育児免除として扱える場合があります。納付済みの保険料は充当または還付の対象です。対象外の月まで返るわけではありません。

学生納付特例は、追納がなければ老齢基礎年金額に反映されない仕組みです。同じ月について育児免除の要件を満たせば、扱いを確認する価値があります。学校に通っていることだけで対象になるのではなく、第1号被保険者として養育などの条件を満たす必要があります。

編集部の見解:手続きの前に対象月をカレンダーで書き出すと、納付済み・猶予・新しい免除が重なる月を説明しやすくなります。夫婦分を一緒に考える場合も、各人の記録を分けて準備しましょう。付加保険料は育児免除中も納められますが、加入条件や家計を確認せず一律に継続を勧めるものではありません。

よくある質問

会社員の育休にもこの制度を使いますか?
厚生年金加入者は別制度です。今回の国民年金の育児免除は第1号被保険者が対象なので、会社員は勤務先に産休・育休中の厚生年金保険料等の免除を確認してください。
所得が高いと対象外ですか?
育児免除には所得の上限はありません。ただし、加入区分、親子関係、同一住所、養育期間などの条件は確認が必要です。
通常の全額免除は年金額に入らないのですか?
入ります。2009年4月分以降は、全額納付した場合の2分の1が反映されます。追納なしでは年金額に反映しない納付猶予・学生納付特例とは異なります。
母親なら全員、届出は不要ですか?
いいえ。産前産後免除の終了時期や情報連携による確認などの条件があります。該当通知書や手続き状況を確認し、不明な場合は年金事務所・市区町村へ問い合わせてください。
夫婦で必ず43万円ほど免除されますか?
いいえ。各人の対象月数、年度ごとの保険料、前納等で異なります。夫婦とも第1号でも期間は同じとは限らず、一律の総額は示せません。

まとめと関連情報

確認の順番は、加入区分、対象月、届出の要否です。通常免除と猶予を区別し、最大月数を全員に当てはめないことが大切です。実際の対象判定や還付額は、日本年金機構・市区町村に確認してください。

出典・訂正履歴

※出典は日本年金機構の育児免除、産前産後免除、通常免除・納付猶予、学生納付特例、国民年金保険料の各ページです。本文中から原典にリンクしています。2026年9月21日に確認し、編集部で比較表と計算例を作成しました。個別の受給額や適用を保証する記事ではありません。

2026年9月21日:通常免除と猶予の混同、届出不要の例外、免除期間、年度をまたぐ金額例を訂正。旧版の一律の金額・推奨を撤回し、タイトルと本文を更新しました。

この記事を共有

XLINE

コメント